県民の日のお出かけ 2021@長瀞

11月14日は埼玉県民にとって大切な日。なぜなら、「埼玉県民の日」だから!
「…だから何?そもそも県民の日って何?」とお思いの方、Google先生なりYahoo!先生なりに聞いてみてほしい。
一言で言えば、多くの埼玉県民のテンションが上がる日である。

特に今年は埼玉県が誕生して150周年というアニバーサリーイヤーなだけあって*1、例年以上にプロモーションに力が入っていた感じがある。
何しろ、昨年の時点で「2021年、埼玉県は誕生から150周年を迎えます!」とアピールしていたくらいだから。昨年の私は、そう書いてあるポスターをチラ見して「そうか、今年(2020年)は記念すべき年なのか」と早とちりしてしまったが。

 

何はともあれ、そんな今年の県民の日はちょうど日曜日。有休を使わなくとも存分に楽しめる絶好のチャンス。
ということで、ここ半年間で染みついてしまった出不精な休日からの脱却を図るべく、お出かけしてきた。

行き先に選んだのは長瀞。他県に比べてあまり観光面での話題が多くない埼玉県の中でも、少なくとも関東地方民には、景勝地・岩畳や荒川ライン下りでそれなりに名が知られているのではなかろうか。*2

 

お出かけのスタートは秩父鉄道 上長瀞駅。まずは荒川の河原へ向かう。そこは沿線でも屈指の有名撮影地で、河原よりずっと高い所に渡されている鉄橋を走る列車を撮ることが出来る。

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前述のライン下りもこの辺りを通っていくので、タイミングが合えば荒川を下っていく舟と列車を一枚に収めることもできる。
ただし午前中でないとこのように逆光気味になってしまうので注意。私はあえてこうしたかったのであって、決して失敗したわけではない!決して!(言い訳)


写真撮影目的を抜きにしても、両岸がやや高くなっているものの河原は広めなので解放感はあるし、都内で見る荒川と同じとは思えないほど水が澄んでいるので、気持ちまで浄化されるかのように感じる。川から離れたところであればゴツゴツした石も少ないので、レジャーシートを広げて一休みすることもできる。

 

続いて向かったのは、この河原や上長瀞駅からも近い「埼玉県立自然の博物館」。
世界的にも価値が高いとされる長瀞を含む秩父地域の地質を中心に、動植物の点も交えて当地の歴史を紹介している。


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人込みを避けるためにと、あえて昼ご飯の時間帯に着くようにしたのだが、そこには「入場制限中 最大30分待ち」の立て看板が。
それもそのはず、県民の日のこの日はなんと入館無料。そうでない時でも大人1人200円ではあるものの、やはり無料で入れるのは大きいに違いない。
言うても実際にはスムーズに流れるだろうと踏んでいたものの、実際には看板の通りしっかり30分かかった。

エントランスには、埼玉県の大部分が海の底だった大昔に住んでいたという巨大なサメ「カルカロドン メガロドン」の模型が天井から吊ってあって、来場者を出迎えてくれる。
(その模型は写真撮影OKだということを見落として、撮らずに退館してしまったことを後悔している。せっかくカッコよかったのに)
触れることは出来ないものの、パネルのほかに実際に発掘された化石や鉱物、動物のはく製も展示されていて、思わず見入ってしまったところもあった。


博物館としての一番の売りは、なんといってもパレオパラドキシアなんだろうけど、個人的にインパクトが強かったのは、身近な虫の標本がずらりと並んだコーナー。目にはするけど名前を知らない虫を見つけることは出来たのは良かったけど、まぁ往々にして見た目が…ね。ムカデなんて生きていないのが分かっていても背筋がぞくっとする。

 

目安の見学時間とされているだいたい1時間をかけて展示を見終えた後は、先ほどの河原に戻り、川沿いに伸びる道を歩いていよいよ岩畳へ向かう。
道と言っても舗装はされていないし、向こうから歩いてくる人とすれ違う時には少し脇に避けないといけないくらい道幅は狭い。そしてちょっと鬱蒼としたところだったり、草が生い茂ったりしているところも通るので、ビビりな私は草陰からヘビか何かが飛び出してくるんじゃないかと思いながら歩を進めた。

 

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そうして歩くこと約20分。ライン下りの終点でもあり、「岩畳」のイメージとしては最もイメージしやすいであろう、あのだだっ広い岩の上の場所までやってきた。

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「THE 岩畳」な写真は、写りこんでしまう人がたくさんいて撮れなかったし、この写真も少しズームにしたので伝わりにくいが、実際はもっと開けていたし、空の広さと周囲の山や川岸の立体感は、ふだん同じような景色ばかり見ている視覚には良い刺激になった。

 

ところで、お出かけを始めてからここまで食事を摂っていない。本当は博物館を見学した後に名物のそばを食べようかと思っていたのだが、見学やら寄り道やらで後回しにした結果、昼ご飯を食べるタイミングを逃してしまっていた。
しかしこの時点で朝ご飯を食べてから既に7時間経ち、さすがに空腹感も強くなったので何か手軽に食べられるものは無いかと探していたら、あった。


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こちら、ご当地グルメの「みそポテト」。串に刺して揚げたジャガイモにみそベースの甘辛いたれをかけている。まさしく、当地ではおやつ代わりとして食されている。
たれが美味しいのはさることながら、揚げてホクホクしたジャガイモが思っていたより食べ応えがある。初め2本買おうとして、「夕飯まで持てばいいか」と直前に1本だけに変えたのだが正解だった。

 

日差しもだいぶ西に傾いていたので、今回はここまでで帰路へ。
久々に自分の中で「お出かけ」と呼べる距離感の外出で、鈍っていた身体にとってはややキツめだったかもしれないが、総じて満足できたので結果オーライ。
今回訪れたところは秩父のほんの一部でしかない。まだまだ訪れる甲斐はありそう。

*1:「何言ってるんだ県の半分はそうじゃないだろ」というツッコミは、ネタでも聞かない。

*2:非常にどうでもいい話なのだが、「いわだたみ」と入力しても予測変換で出てこない。かわりに「岩田多美」と出てくる。誰やねん。