『劇場版Free! the Final Stroke 前編』を観て

公開初日は9月17日(金)だったが、ちょうど7-9月期の深夜アニメで再放送していたFree!3期を見ていたこともあり、その最終回が終わってから観に行くことにした。
公開開始から3週目になり、上映回数が減ったり、時間が合わなくなってしまうことも危惧されたが、行こうと思っていたところではちょうどいい時間に回があったのでよかった。

 

 

今回の映画は前後編の2回に分かれているせいか、上映時間は90分程度とやや短め。すぐ終わるんやろうな、と少し高をくくっていた部分があったが、見終わっての感想は

 

あqwせdrftgyふじこlp;@:

 

キーボードが壊れたわけではなく、マジでこんな感じ。何も言葉が出てこないくらいに圧倒されてしまった。自分自身の持つ語彙の貧困さもあるけど、むしろ世の中の語彙の方がこの映画の感想を表すのに追い付いていないんじゃないか、とすら思うほど。
登場人物が増えたこともあって、90分という短めな時間だからこそ、これまでの映画より密度が濃かったし、観る側の感情の振れ幅も大きかった。

 

それでも何か言いだそうとするとネタバレになってしまいそうだし、オーディオコメンタリーの文字起こしかってくらいの長文になってしまいそうなので、記事にしておきながらほとんど何も言えないのだけど、ざっくり1つ挙げるとすれば、

 

観終わった後には辛くなった

 

ということ。これが冒頭の感想の要因にもなっていたりする。

 

Free!に限らず、どんな作品でも、途中まで順調に話が進んでいくのに、あるところで試練や困難が降りかかり、それを乗り越えた先にカタルシスと共にクライマックスを迎える、というのはよくある話の流れだし、今回もわざわざ前後編に分けているからには、「後編を乞うご期待!」というところで話を切るのは分かるけども、
観終わってから数日経っても、そのシーンがふと脳内再生されることがあって、その度いたたまれなくなる。

(ちなみに、その辛くなるまでというのが、飛び道具のような展開というか、アニメだからこその手法だなぁと、観ていた時には思っていた)

(それを逆手にとって、後編ではこうなるのではないか、と予想を楽しめる人も大勢いて、たくましいなぁと思う)

ーーーーーーーーーー

もう一つ、本編とは直接関係なく、すでに解禁されている情報なので大丈夫だろう、ということで。
エンドロール後の流れで後編のキービジュアルも見たわけですが、本編でさんざん感情を揺さぶられた後に見せられて、これが私の精神を打ちのめす決定打になったと言っても過言ではない。

 

何この遥。どういう感情?ってか表情が色っぽくない?

 

最初見た時、広角は上がっているように見えて、何か慈愛に満ちたような、または悟りの境地に達したかのように感じたが、よくよく見ると広角は下がっている。不機嫌ではないけど、前編での遥らしからないほど挑戦的な表情とは真逆で、他の部分も含めどこか悲しそうな雰囲気満載。
あと、チラ見している水着が原点に戻っている。

 

公式サイトのINTRODUCTIONには「未来」という言葉もあるけど、言葉とビジュアルが一致していない気がする。
次こそいよいよ本当のFree!の最終章のはずなので、どういうクライマックスに持ち込んでいくのか。これを観るまでは、何があっても生き延びねばなるまい。

ーーーーーーーーーー

観終わった後はまっすぐ帰宅しようと思っていたのだけど、家とは逆の方向に一駅分歩いてしまった。どうにも自分が現実に戻って来れていないように感じたのと、それでいながらどこか公園のベンチにでもずっと座ってボーっとしていることもできない、とにかく疲れてでも動き回らずにはいられなくなった。

おかげで予定より1時間くらい帰るのが遅くなってしまったけど、反省も後悔もしていない。

 

基本映画を映画館で見るのは1回だけで、再度観たくなったらDVDを借りるなり買うなりするスタンスなので、複数回観に行こうという気持ちにすらならないが、今回は初めて、また映画館で観たいと思った。

 

…まぁ、思っただけで、実際のところ2周目は円盤を買って観る。後編も気になるけど、まずは円盤化を待ちわびるとしよう。